~1970s french brown check grandpa Shirt

〜1970s
French brown check
Grandpa Shirt

サイズ　SIZE:M
肩幅　SHOULDER WIDTH:44
袖丈　Sleeve Length :60
身幅　PIT TO PIT:56
着丈　LENGTH:92
状態　CONDITION:6/10
色　COLOR: ブラウン
素材　MATERIAL: コットン
生産国　COUNTRY OF ORIGIN:-

衿芯が剥き出しの退廃的な雰囲気のある個体差。
襟が手がかりで治されています。
とても大切に着られていたことがわかります。

グランパシャツの中では珍しい薄手の生地。

これらの衣服を見た時、石内都やマルタン・マルジェラを思い浮かべました。

これらの衣服は、単なる経年劣化ではなく、時間の流れそのものが物質として視覚化され、着用者の体験や記憶が形として残されたオブジェクトとして機能しています。

摩耗や擦り切れ、色褪せた生地が示すのは、単に衣服の消耗ではなく、その服が持ち主と共に過ごした時間の積層です。

この「時間の層」が、物質としての衣服に刻み込まれているため、これらの服は過去の瞬間を宿す媒介物として、物語性を帯びています。

マルジェラにおいても、古い素材や再構築された衣服は、過去の持ち主や時代背景を記憶として抱え込み、それが新たな価値を持つデザイン要素となります。
同様に、石内都の作品は、特に遺品や古い衣服を通じて、かつてそれを身に着けた人物の「痕跡」と「記憶」を浮かび上がらせています。このシャツやジャケット、ベストに見られるダメージや摩耗も、単に視覚的な「古さ」ではなく、時間を反映した生きた記憶としての役割を果たしています。

したがって、これらの衣服は、時間の流れと記憶を可視化する装置であり、衣服自体が「時間を記録するメディア」として機能していると言えます。